陣痛の痛みにいきみ逃し。初めての出産では陣痛がどのように始まり、どのような痛みなのか、全く見当もつきません。
一人目出産時に実際に臨月まで働いていた私は、母親教室に参加することもなく、インターネットで検索することもなく、何の準備もせずに陣痛・出産に挑みました。
予定日を五日過ぎて、生理痛のような痛みがきて、「おお?これが陣痛か?」と思って病院に電話するも、「もう少し様子見てください」というやりとりを数回したところ、さすがに病院側もいい加減にしてくれと思ったのか、「わかりました。とりあえず来てください」となりました。
しかし、本当の陣痛の痛みはまだまだで、赤ちゃんはまだ生まれるタイミングではなかったのだと、今となっては思えます。
ところが、病院に入院した次の日から、子宮口を柔らかくする薬?を1日飲み続け、二日目には陣痛促進剤を投入して半分無理矢理出産を迎えました。
出産は長時間の壮絶なものとなり、陣痛の長さに夜も朝も昼もご飯を食べられていなかった私はもういきむ力もないほどに疲れ切っていて、顔面が内出血していました。両目の白い部分は真っ赤になり、首は内出血で血管が切れているのが分かりました。
どうしてこんなに余裕ぶっていたんだろう。無知とはこわいもんです。出産が長引いたせいか、産後の戻りも遅く、育児がとてもしんどいものだったような気がします。
また、中学生以来運動という運動もしておらず、体力もなかったため、骨盤底筋もインナーマッスルもなく、いきむ力が備わっていませんでした。
二人目は、その苦い経験を元に、産婦人科のマタニティーストレッチに参加。そこで、陣痛時の息の仕方や陣痛時の体勢などを教わり、かなり楽に出産することができました。
ただ、破水から陣痛、お産に入ったため、徐々に徐々に陣痛間隔が縮まってくる出産を知りませんでした。
三人目は、二人目出産後半年でぎっくり腰になったことから、すぐに仕事も辞め、約5ヶ月間マタニティヨガに週一回、時には週に二回通いました。
そして迎えた出産は、超安産の自然分娩となりました。
三人産んで三人とも違った出産を経験しました。
ヨガの先生から様々な出産のアドバイスを受け、自分が実際に三人目で実践した陣痛時のいきみ逃しをお伝えしたいと思います。
陣痛の痛み、いきみ逃し一押しポイント
- 呼吸に意識をもっていく。
- 赤ちゃんへの想いを巡らせる。
- 左側を下にして背中は丸めてお尻の穴をテニスボールで押してもらう。
呼吸に意識をもっていく。
まず、陣痛中に一番大切なことは、呼吸をコントロールすることだと思います。
陣痛の痛みに負けて息が荒くなったり、十分に呼吸ができないと酸素を体に入れられなくなり、陣痛も長引くように思います。
陣痛の痛みに意識を持って行かれずに、とにかく呼吸に意識をもっていくこと。
まず、鼻からゆっくり吸って口からゆっくり吐き出す。
このとき鼻の通りが悪い場合は、鼻とホッペの間辺りを押して左右に動かすと通りが良くなります。
また、片方の鼻づつ吸って鼻の通りをよくすることも効果的です。
口から息を吐く時は、とにかく低い声で、「うーーー」と声を出す。高い声で「きゃーーー」だと、余計に辛くなります。
赤ちゃんへの想いを巡らせる。
一人目も二人目も、陣痛の痛みに負けて、赤ちゃんへの想いを巡らせる余裕もありませんでした。
でも、私が「痛い!」という気持ちになっていたら、陣痛はただただ痛く辛いだけで、出産は苦い思い出になるだけだと思います。
今、この時、私に会いたくてこのタイミングで赤ちゃんが出てきてくれるんだ。
赤ちゃん、頑張れ、赤ちゃん、頑張れ!
陣痛の痛みが来た時に、「もうすぐ会えるからね」と赤ちゃんを想うだけで、痛みが和らぐんです。人って不思議ですよね。
左側を下にして背中は丸めてお尻の穴をテニスボールで押してもらう。
左側を下にして右側を上に、抱き枕などに右足を乗せるような体勢をヨガでシムスの体位といいます。
このシムスの体位をとると、全身の力が抜けてリラックスできるそうです。
また、左を上にすると、大動脈が大きなお腹でつぶされて心臓へ向かう血行が悪くなるそうです。
ですから、左側をしたにして、背中を少し丸めるような体勢をとります。
そして、テニスボールです。
手で押してもらうより、圧がかかるので、とても重宝します。
私は陣痛中とにかくお尻が痛みに耐えられず、今にもお尻が破裂しそうでたまりませんでした。
陣痛が来た時に夫にテニスボールを当ててもらうだけでとても楽になりました。
まとめ
- 呼吸に意識をもっていく。
- 赤ちゃんへの想いを巡らせる。
- 左側を下にして背中は丸めてお尻の穴をテニスボールで押してもらう。
いかがでしたか?私の陣痛・出産経験が少しでも多くの妊婦さんの出産の手助けになれればと思います。
その子を産む出産は一生に一度しかない、二度と同じ出産はありません。
私が三人出産して三人とも全く違う生まれ方をしてきたように。
でも、どの出産もどの赤ちゃんも、愛おしくて愛おしくて、産んだ瞬間に痛みなんか飛んで消えていってしまう。
どんな気持ちで出産したいか。出産を迎える前に自分と向き合う時間をぜひ作ってくださいね。